The Story of AUTECH's customization. プレミアム スポーティの源流を紐解く The Story of AUTECH's customization. プレミアム スポーティの源流を紐解く

AUTECHブランドのコンセプト「プレミアムスポーティ」の源流は、 当社の母体となる(株)オーテックジャパンの初代社長、櫻井眞一郎の車造りまで遡ります。
目指した車造りは、「扱いやすさを重視した動力性能のチューニング」 「ロングドライブの快適性を重視した車造り」「上質な素材と匠の技で仕立てたインテリア」です。

車好きのオーナーが、車をドライブすることを楽しめる車。
それは、ドライバーの操作にいち早く応えるパワートレインのチューニングであったり、 乗り心地を犠牲にしないスポーティな足回りのセッティングであったり、素材にこだわった上質なインテリアでした。

この創業以来の車造りの精神は今も受け継がれ、 AUTECHブランドのコンセプト「プレミアムスポーティ」につながっているのです。
ここからは、「プレミアムスポーティ」の源流となった車造りの「創造と挑戦」の歴史をご案内いたします。

「上質」かつ「爽快」なグランドツーリングSUVの系譜

~スタイリングとドライブフィールを磨き上げたSUV~

2008年 エクストレイル アクシス
デュアリス クロスライダー

2008~

力強くスポーティな外観と、アウトドアやレジャーで頼もしい印象を持つSUVは、今や世界的な人気を誇っている。
オンロードで映える都会的なSUVは現代において一般的な存在だが、2008年当時のオーテックジャパンは、SUVに「高級感」や「上質」というコンセプトを掛け合わせた、2台のカスタムカーを世に出していた。
それがエクストレイル アクシスとデュアリス クロスライダーだ。

エクストレイル アクシス

アクシスシリーズはベース車のエクステリアと調和させながらクロームの輝きをあしらい、専用内装で仕立てたプレミアムな雰囲気を纏うカスタムカーである。
T31型エクストレイル アクシスは、走行性能の上質さを追求するパフォーマンススペックを設定した。

足回りは専用のタイヤとサスペンションを採用し、高い静粛性とフラットな乗り心地を実現。
ボディは専用フロントピンステーと、エンジンルーム内にタワーバーを追加し、これらのメニューに合わせた専用VDCを搭載することで、安心してツーリングを楽しめるスペックに仕上げた。

さらにスポーツマフラーを採用し、バックドアには「PERFORMANCE SPEC」のエンブレムを装着。オーナーの悦びを刺激するアイテムが、特別な一台であることを示した。

デュアリス クロスライダー

同年に発売されたデュアリス クロスライダーは、平日の都市部と週末のリゾートエリアをスマートに行き来(Cross ✕ Ride)するクロスオーバーSUVという、新ジャンルのカスタムカーだ。

インテリアにはシート生地にアルカンターラを採用し、心地よいシックな室内空間を演出。

エクステリアは同年1月のカスタムカーイベントで展示した、コンセプトカーをモチーフとしたセンターマフラーを採用し、 専用デザインのアルミホイールやフロントグリルに加えて、ベース車では生地色となる樹脂パーツ部分をカラード化するなど、 上質で洗練された外観に仕立てている。

さらにオンロードでの走行性能を高めるべく、専用サスペンションで20mm車高をダウンしつつ、ショックアブソーバーの減衰力を調整し、デュアリスの欧州仕込みの優れた走りをより一層爽快に仕立てた。

これらの車は「オンロードSUV」という独自のジャンルを開拓したカスタムカーであり、ボディタイプを問わず上質な走り味を追求するノウハウは、この当時から培われていたのである。

~緻密に作り込まれた内外装と走り味の調律~

2019年 T32型エクストレイルAUTECH

2019~

先述のカスタムカーで培ったSUVのチューニングノウハウは、2019年にデビューしたAUTECHブランド初のSUVに継承した。 それがT32型エクストレイル AUTECHである。

ハンドリングを高めるべく、ベース車より1インチ大きい専用19インチタイヤをデビュー当初から装着。さらに2020年のモデルからは専用サスペンションを採用し、ショックアブソーバーの減衰力も専用チューンとすることで、上質な乗り心地も手に入れた。加えてガソリン車はフロントとリヤのスタビライザーを変更、ハイブリッド車はフロントスプリングを変更するなど、きめ細やかなチューニングを施し、AUTECHブランドの走り味を統一した。

~グランドツーリングSUVの歴史に新たな轍を刻む1台~

2025年 T33型エクストレイル AUTECH SPORTS SPEC

2025~

細部にまで宿るこだわりは「上質な爽快ドライブSUV」をコンセプトに掲げるT33型エクストレイルAUTECH SPORTS SPECにも継承され、進化を遂げている。

2025年に登場したT33型エクストレイル AUTECH SPORTS SPECで注目すべき技術は、前後のショックアブソーバーに採用した「スウィングバルブ」である。

一般的にハンドルの切り始めから応答性を高めるには、ショックアブソーバーのピストンがゆっくりと動く領域から減衰力を発生させる必要があるが、これを求めるとピストンスピードが速い領域では減衰力が高くなりすぎて、段差を乗り越えたときなどの大きな突き上げで乗り心地が悪化する。
そこでスウィングバルブを採用し、ショックアブソーバーのピストンのゆっくりとした動きから減衰力を発生させつつ、速く動く場面では減衰力を高めすぎないという相反する性能を実現し、操安性と乗り心地のレベルを向上させているのだ。

さらに電動パワーステアリングやe-4ORCEによる駆動配分、加速感の変更などシャシー制御にもチューニングを施すことで、ドライバーが意のままに操れる性能に仕上げた。加えて専用20インチアルミホイールに、「MICHELIN PRIMACY 4」を組み合わせて上質な乗り心地を実現。そしてセレナやオーラと同様に、パフォーマンスダンパー®を装着。これにより路面から伝わる細かな振動が抑制され、すっきりとした質の高い乗り心地となり、手応えのある操縦安定性や直進時のハンドルの舵の据わりが向上することで、走りの質感が高められている。

これらのチューニングメニューには、オーテックジャパンの時代から長年かけて培ったNMCのノウハウが活かされており、上質かつ爽快なグランドツーリング体験をもたらすオンロードSUVとしてNMCの歴史に新たな轍を刻んだのだ。

※「パフォーマンスダンパー」はヤマハ発動機株式会社の登録商標です。

エクストレイル AUTECH SPORTS SPEC

SUVを上質な内外装に仕立てる、あるいはオンロードに特化したチューニングを施すなど、 NMCは新たなカスタムカーのジャンルを開拓しました。

独自の車造りのノウハウを磨き上げることで、 ボディタイプを問わず「走る喜びや操る楽しさ」をこれからも提供します。