新コンセプトで挑む
AUTECH SPORTS SPEC
「スカイラインの父」として知られる櫻井眞一郎氏のもと、日産直系の特装車開発・製造メーカーである前身のオーテックジャパンが創業したのは1986年のことだ。
以降、「日産のカロッツェリア」として、自動車メーカー直系ならではの技術力やものづくりの匠たちの経験と感性を磨きながら、得てきたノウハウと創造性を活かし、ベースとなるクルマのデザインや質感、走行性能をより高めたカスタムカーの数々をいくつも手がけてきた。
2022年に日産ワークスとしてモータースポーツを担ってきたニスモ社と統合した新会社のNMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社)社が始動してからも、もともとお互いが持つ専門ノウハウや高度な技術力、実績に裏付けられた高いブランド力をさらに強化していくと伝えられたとおり、これまでにも増して力の入ったカスタムカーを手がけている。
オーテックジャパンの代表作であるセレナとノートについては、それぞれ2001年にC24型、2005年にE11型の世代に「Rider」が発売されて以降、ミニバンやコンパクトカーに付加価値を求める層に大いに受け入れられてきた。
その後、2018年にはC27型セレナを皮切りに、これまでのカスタムカーシリーズを統合する形でAUTECHシリーズが生まれた。AUTECHは2024年秋の時点で、エルグランド、セレナ、キャラバン、エクストレイル、キックス、オーラ、ノート、リーフの計8車種がラインナップされている。
モータースポーツ由来の“ピュアスポーツ”を身上とするNISMOブランドに対し、AUTECHブランドはクラフトマンシップによる“プレミアムスポーティ”をコンセプトとしており、同じ“スポーツ”でも方向性はまったく異なるところが特徴で、より幅広いユーザーをターゲットとしている。